ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

「“動くな”」


魅了(テンプ)をかけられそうだったので、私はとっさに後ろに下がった。


「っち。やっぱり催眠は効かないか」


「分かっていたことだろ。機嫌を悪くするな界李」


私は、なぜかヴァンパイア達の魅了(テンプ)の力が効かない。


だけど、人によっては効いちゃうかもしれない。


それを警戒して、少しでも離れようとする。


しかし、それをふたりが見逃してくれるわけもなく。


「ひゃ!」


界李くんの冷たい手で、手首をつかまれた。


「おいおい、逃げんなよ〜」


完全に捕まってしまった私は、どうにか逃げようとするけれど。


「無駄だ。人間の力じゃ振り解けるはずもない。大人しく着いてこい。このまま伊織様に引き渡す」


その言葉にゾッとする。


どうにかして逃げないと…!