ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

2階から飛び降りたように見えた音花さんは、無傷だった。


この建物は高いから、2階から飛び降りたら無傷じゃすまないと思うけれど。


「おっかしいなー。人間ごときに気がつかれるなんて」


その時、音花さんの瞳の色が赤色へと変化した。


それと同時に寒気がした。


口角を上げて笑う音花さんは、まるで悪魔のようだった。


「それにさ、音花に勝てると思ってるの?音花は王族なのよ?」


「音花さん…」


音花さんがヴァンパイアだということは、事前に皇くんに聞いていた。


だから驚くことはない。


けれど、何万人といるヴァンパイアの中で、王族は数人しかいない。


そんな人が今目の前にいるのかと思うと、さらに恐怖した。


「あんたさ、その“音花さん”って呼ぶのやめてくんない?王族に失礼なのよ、この人間が!!“光矢(アローオブライト)”!!」


キッと私をにらんだあと、音花さんは私に向かって光の矢を投げた。


音花さんの手にいきなり現れた光の矢に、人間の私がすぐに反応できるはずもなく。