ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

「私にはその辛さは分からないけど、それがあったからこそ強くなれたんじゃないかな。だから皇くんはとびきり強いんだよ!だから…だから、夢乃ちゃんを守るために力を貸してね…!」


双羽の目には涙が溜まっていた。


そんな同情するでもなぐさめることもない双羽の言葉が、ただ嬉しかった。


「もとよりそのつもりだ。もう俺は間違えない。母さんの夢を叶えるために」


『お母さんはね、この力でたくさんの人を救いたかった。人間も含めてね。夜空、もしあなたの前に王冠(クラウン)の子が現れたら、その子を守ってあげてね』


俺は夢乃を守り抜いて、母さんの夢を叶えるんだ。


魔界の王子としても、俺の役割を全うする。