ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

「ほ、本当ですか?!」


「お父さん本当?!」


一颯さんの言葉に、華恋ちゃんと彩鈴ちゃんが同時に反応する。


でも、本当に協力してくれるならありがたいのかも?


危険な状況らしいし、頼れる人数が多くなる分にはいいのかも。


「そりゃねー。かわいい娘も絡んでるわけだし?」


一颯さんが彩鈴ちゃんの頭をわしゃわしゃする。


「ちょっと…!」


彩鈴ちゃんが嫌そうにして、手を離させようとする。


「……この子、夢乃が王冠(クラウン)の候補者ですの。ヴァンパイア達にも知られてるようで、追手が先日来ましたわ」


そう華恋ちゃんが説明すると、一颯さんは難しそうな顔をした。


「王家の奴らだと情報が早いからな。その追手っていうのは誰だ?」


「橙李と界李と言ったかしら?魔界のことは詳しくないから、どんな人かまでは…」


2人の名前を聞いて、さらに顔が険しくなった。


「あの2人か…結構まずい状況だな…」