ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

「うん、そうだよー。学生の頃同級生だったんだよな」


「もしかして貴方、監視対象の?!」


ガタッと思い切り立ち上がった華恋ちゃん。


「そだねー。確かにその時俺は、監視対象のヴァンパイアだった」


さも当たり前のように言う一颯さんは、懐かしむような悲しむような目をしていた。


それに対して私は、戸惑(とまど)いを隠しきれなかった。


何の話をされているかよくは分からないけれど。


分からないけど…なんとなく分かる。


雰囲気が物語っているから。


「監視対象だったって、どういうこと?」


「えっと…まあ、話と長くなるから簡潔に言うと…」


「俺はねー、高校ん時は結構危険視されてたヴァンパイアなんだ」


華恋ちゃんの代わりに話し出す一颯さん。


「俺は学生時代、女なら来るもの拒まず去るもの追わずってさ。能力が強いからってのもあって、教会からの監視がつけられたんだよね」


それって、女遊びが激しかった…ってことかな?