ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

そして、話が続けられる。


「2つ目が、伝承にある『特別な血』のことについてなんだ。今年は『女神』、『歌姫』、『王冠(クラウン)』の3人が入学したっていう情報をもらったんだ。だから3人に危険が及ばないように見つけだ…」


バンッ!


昊葉の言葉を遮るように、三葉さんが思いっきり机を叩いて立ち上がる。


そして、小さな声で「無理…」と言った。


「えと…体調が悪くなったので帰ります。生徒会については分かりましたので」


そう言って、生徒会室から出て行こうとした。


それを私が呼び止める。


体調が悪い人を放っておけないというのもあるけれど。


「あの!私…その…お、送りましょうか?」


「いい。黙って」


そう言い放って、三葉さんは逃げるように出ていってしまった。