ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

「つかぬことをお聞きしますが、私達ってどこかで会ったことがありましたっけ?」


なんとなく見たことがあるような気がするし。


そう言うと、朝雛先輩は驚いたように顔を上げた。


何をそんなに驚いているのか、不思議だ。


でも、朝雛先輩はすぐに冷静になって普通に戻った。


「高校同じだからだろ?あと、俺ら中学も一緒だった」


「えっ?高校が一緒なのは知ってますが…中学も一緒でした?」


私は食いつき気味に聞いた。


まさか中学も一緒だったとは。


こんなにかっこいいのだから、噂ぐらい流れると思うのだが。


朝雛先輩がいたことは気がつかなかった。


「…だよな。覚えてないよな」


「え?」


「あ、いや…なんでもない」


なんだか誤魔化された気がする。