ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

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歩いて約10分経って、あの公園が見えてきた。


ここに来ると、前に界李くんと橙李くんに会ったことを思い出すな。


あの不思議な体験は、忘れることができない。


初めてこの目で「能力」を見たから。


あの時は怖くてそれどころじゃなかったけど、すごかったな。


人間には絶対にできないことだから、よけいにすごく感じるのかも。


「夢乃!」


近づいて行くと、公園に誰かが立っていることに気がついた。


待たせちゃったな。


「華恋ちゃん、ごめんね。待った?」


「大丈夫よ。そんなに待ってないから」


「そっか、よかった」


スマホで時間を確認すると、5時42分。


来ようと思った時間を、10分ほどオーバーしてしまった。


生徒会の仕事があったから仕方ないかもだけど。