ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

夜神先輩は可愛らしく怒っている。


さっきのことがまるでなかったかのように。


「じゃあね!またあお〜ね!」


陽気に手を振って、夜神先輩は教室に戻っていった。


私達も授業に遅れてはいけないため、急いで教室に戻った。


結局、特になにもすることができなかった。


華恋ちゃんの用事も済ませられなかったし。


私は5限の授業を受けながらも、頭の中はさっきのことでいっぱいだった。


夜神雨先輩、陽気でとても可愛く、容姿も整っている人だった。


でも、何か裏がありそうでどことなく怖い雰囲気があった。


夜神先輩が“姫”なんて呼ばれていることが信じられない。


私はどうやら、すごい先輩に目をつけられてしまったみたい。