ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

夜神先輩が近づいて膜を触る。


その瞬間、何かが膜の近くに表示された。


『許可された人物ではないため、拒否します』


そう書いてあった。


「君…ヴァンパイアでも能力者でもないよね?」


「…」


華恋ちゃんはまた黙ってしまう。


そうだ、華恋ちゃんの校章は桜。


人間のはずなのに、なんで能力が存在するのだろう?


「へ〜?君も特別な血?」


「ちが」


華恋ちゃんが否定するように、首を横に振る。


「しかも覚醒済みの」


「っ!!」


“覚醒済み”という言葉を聞いて、華恋ちゃんは夜神先輩から目を逸らし動揺した。