ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

夜神先輩もヴァンパイアなのか。


その証明に、校章がバラだった。


夜神先輩が少し考えるそぶりを見せてから、くすっと笑う。


「その2人って“特別な血”?」


「…」


その質問に華恋ちゃんは肯定も否定もせず、ただ黙っていた。


にらんでいるようにも見えるけれど。


「え〜否定しないってことは、そういうことでしょっ?あはは!何それおもしろ〜」


夜神くんは愉しそうに笑い、私に近づいてきた。


そして、視線がしっかりと合う。


「君に会うのは初めてだよね?恋星ちゃん」


「えっ…あ、はい」


2年生の先輩だった気がするので、自然と敬語になってしまう。


それから夜神先輩いきなり私の手をにぎった。


「僕は芸能科2年A組の夜神雨!よろしくね〜!僕、君とも仲良くしたいなっ!」


笑顔を向けてくれる夜神先輩は可愛くて、思わず見惚れてしまうほどだった。


でも、目が笑ってない。


光がないような気がして、とても怖くゾッとした。


どうやら私は、新たな危険な子に関わってしまったようです。