ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

口元を手で覆い、急足で昊乃さんが出てきたのだ。


そのまま私達の横を通り過ぎていく。


「ちょっと待って!!」


逃げるように出て来た昊乃さんを、彩鈴ちゃんが引き留めた。


すると不思議なことに、彩鈴ちゃんにくっついて後ろに隠れた。


まるで、誰かから逃げてるように。


そして、物置部屋からもう1人生徒が出てきた。


「ちょっとー逃げないでよ、昊乃ちゃん」


物置部屋から出てきたもう1人の男子生徒は、芸能科で有名な…名前は確か、夜神雨先輩。


男の子だけど可愛い顔立ちで可愛いものも好き、あとは女子力が高くて女子とも話が合うし、男女関係なく仲がいいみたい。


それと…すっごくモテる。


「貴方…確か、夜神先輩よね?2人で何をしてたの?」


夜神先輩は面白そうに首を傾げる。


「なにって、なんでもよくない?僕が何をしていようと、雨晴ちゃんには関係ないよね?」


「関係ならあるわよ?だって私、ヴァンパイアハンターだもの」