ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

「え、えっと〜…その!勘!!」


「「え?」」


「なんとなく昊乃さんかな〜って思っただけ!」


勘で分かってしまうものなのだろうか。


紛らわすようなそんな態度の彩鈴ちゃんに、私は違和感を覚えてしまう。


「……じゃあ、とりあえず物置部屋に向かいましょうか」


華恋ちゃんの言葉に、彩鈴ちゃんがほっとしたようにうなずく。


「う、うん!!」


彩鈴ちゃんはほっと一息つき、安心したような表情を見せた。


誤魔化すかのようなさっきの態度が、私には不思議でたまらなかった。


それから私達は、物置部屋に向かった。


そして、その時にちらっと見た彩鈴ちゃんの校章は…鈴蘭だった。


すれ違った時に言った彩鈴ちゃんの言葉も、はっきりと聞こえた。


「バレるとこだった〜。ちゃんと隠さないと…」


隠さないとって…何を?