ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

それから、皇くんは自分の顔を私の首筋に寄せた。


「ひゃ…」


突然、生暖かい舌で首をぺろっと舐められる。


その感覚で、背中がゾクッとする。


それから、首元をがぶっと噛まれた。


甘噛みという感じで痛くはなかったし、血を吸われたわけでもなかった。


「な、に…」


何するの!と言いたかったけれど、口がうまく動かなかった。


噛まれた瞬間、ドクンッと一際大きく心臓が動いた。


身体の熱が異常なほどにぐーんと上がり、息苦しい。


今まで感じたことのない、不思議な感覚が襲ってくる。


「…あーやっぱり?」


皇くんは1人で何かを理解してるよう。


苦しい…どうにかしてよ。