ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

「私がいるよ。皇くんのことは…ちょっと苦手だけど。この過ごした2日間とっても賑やかで楽しかったのは本当なの。だから…自信もって?」


確かに私は“男子が苦手”というだけで、皇くんとの距離に線引きをしていた。


でも、楽しかったのも本当。


まるで本当にお兄ちゃんができたような、そんな感覚がとても楽しかったんだ。


だから、そんな風に言わないでほしい。


「なんで俺なんかに……いや、なんでもない。ありがとな夢乃」


次に見た笑顔は、とびきりかっこよくて胸がドキドキと高鳴った。


あれ…?


なんだろうこの気持ち。


「夢乃?顔赤いけど…」


「わぁぁ!なんでもない!!」


「そう?」


じーっと疑うように見てきたので、ぷいっと顔を逸らす。


今は、なんだか恥ずかしくて顔を見れそうにない。