ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

「来た来た!三葉さん待ってたよ!えっと…」


那津葉先輩が言いかけた言葉をかき消し、三葉さんが言葉を放った。


「要件だけ聞かせてもらえます?私、忙しいんですけど」


「あ、えと…。ごめんね?」


怒っているように聞こえるその声に怖気付いてしまったのか、那津葉先輩がしゅんとした様子で黙ってソファに戻って座った。


あれが三葉さんの本性?なのかな…。


あの時の優しい三葉さんは何だったのだろう…?


そう思いながら、私は話を聞けるように那津葉先輩達の方を向いた。