ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

「し、失礼します」


生徒副会長さんがいると思い、とても緊張して声が裏返ってしまった。


中に入ると、目の前に置いてある黒いふかふかそうなソファに、とてもかわいい栗色の髪の女子生徒が座っていた。


その女子生徒…おそらく副会長さんは、私達を見て明るい声で言った。


「いらっしゃい生徒会へ!昊葉会長はお疲れ様です!」


そう言って昊葉会長を見た後に、副会長さんは私を見て微笑んだ。


その笑顔があまりに可愛くてキュンとしてしまった。


「あ、ごめんね!名前言ってなかった…。私は生徒会副会長の、那津葉恋亜(なつばこいあ)だよ!さっきの入学式で司会をしてたんだけど、分かるかな?」


「はい!覚えてます!えっと、私は恋星夢乃です。よ、よろしくお願いします…」


ガチガチに緊張していたせいか、変な風に言ってしまった。


けれど、しっかり聞こえていたようだ。


その後、那津葉先輩はソファに私を座らせた。


「えっとね、今日はちょっと話したいことがあってね。あ、でももう1人いるんだ〜。そろそろ来ると…」


そう那津葉先輩が言っている途中でガチャ、と大きな音を立てて生徒会室の扉が開いた。


3人の視線が、入ってきた女子生徒に集まる。


入ってきた人物は、まさかの三葉さんだった。