ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

「私は別に何もしてないわよ。夢乃の言う通り、話をしていただけ。そんなに私って信用ない?」


「ない」


そ、即答…。


美琴ちゃんは華恋ちゃんの事が相当嫌いなのか、見向きもしない。


しゃがみ込んでいた華恋ちゃんは立ち上がり、自分のスカートのすそを直した。


「それより、どうしてこんなに早く分かったの?私と…夢乃もそう思ってると思うから、説明してちょうだい」


美琴ちゃんは一瞬、華恋をキッと睨んでからため息をつく。


「はぁ…。…今日、夢乃にメールをしようと思って見てみたら、見覚えにないものが送られてたのよ。だから夢乃が心配になってきたの」


「ふーん」


「心配になって」と言われてまた嬉しくなった。


あぁ、やっぱり私って単純だなーって思う。


華恋ちゃんは、何やら疑いの目で美琴ちゃんを見ていた。


「まぁ、しょせん一般人よね」


「しょせんって何よ、しょせんって」


華恋ちゃんの言葉が気に障ったのか、こめかみあたりに怒りマークが見える気がする。


この2人は相性が悪いのかもしれない。