ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

そこで星空を見ている人物は、ここにいるはずのない人だった。


「え…か、れん…ちゃん?」


「…夢乃、待ってたわよ」


「待ってた」なんて、まるで私がここに来ることを知っていたかのような口ぶり。


胸のあたりがざわざわした。


「なんで…なんで華恋ちゃんがいるの…?それに、私は美琴ちゃんと約束を…」


「うん、私が呼んだから」


何を言っているのだろう、疑問しか出てこない。


“私が呼んだ”?


私は美琴ちゃんからメールをもらって来たのだ。


それに、どうして私がここに来ることが分かったのかも気になる。


そのことが顔に出てたのか、あるいはエスパーなのか…華恋ちゃんは答えた。


「ハッキング」


「え?」


「日向のスマホのデータをハッキングして、夢乃にメールを送ったの。どうしても伝えたい…いいえ、伝えなくちゃいけないことがあったから」


華恋ちゃんが自分のスマホの画面を私に見せた。