ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜

美琴ちゃんにしては珍しいメールだ。


メールではダメなのだろうかと不思議に思いながらも、返信をする。


『今から行く!』


呼ばれて行かないという選択肢は、私にはなかった。


そう送ってから、私は急いで外に行ける格好に着替えて家を出た。


幸いお母さん達はもう自分の部屋に戻ったようで、リビングや廊下には誰もいなく鉢合わせることはなかった。


「いってきまーす」


小声で言い、玄関のドアをそっと開けて外へ出た。


外は春のこの時期にしては、とても暖かかった。


だから、手袋なども特に必要なさそう。


私は少しでも早く美琴ちゃんに会いたくて、全力で走った。


涼しいはずの風が今は冷たく感じる。


どうしてだろうか、なにか起こる気がする。


この感、意外とあったちゃうから嫌なんだよね。


2分くらい経って、昔はよく美琴ちゃんと遊んでいた公園に着いた。


すると、人影が。