裏社会の私と表社会の貴方との境界線

「ツキ…!」


「お姉ちゃん!」


私がツキを呼んだのとほぼ同時に、後ろから私を呼ぶ人の声が聞こえた。


振り返ると息を切らした瑠璃華と羅華、ユキがいた。


きっと起きた時に私がいなかったのに誰かが気がついて、みんなで急いで来たのだろう。


「お見送り?ふふっ、ありがとう」


3人に不安を抱かせないために、笑って見せた。


ここで泣いてしまったら…また誤ちを犯しそうだから。


「今度、華恋ちゃんの寮に遊びに行くから!絶対絶対、無事に帰ってきてね!!」


ユキが私の笑顔に答えるように言ってくれる。


「ええ、もちろんよ…!それまで私がいなくても頑張るのよ〜?」


皆でぎゅっと抱きしめ合い、私を含め4人で笑い出す。


こんなにまで想われている私は、幸せ者なのだろうと思う。


またいつか、こんな日が来たら良いな。


そんな淡い(あわい)考えを抱きながら、満面の笑顔で手を振って「行ってきます!」と言った。