裏社会の私と表社会の貴方との境界線

***


ピンポーン。


玄関からチャイムの音が聞こえる。


今日は訪問の予定がないので、おそらくメア家の誰かだろう。


任務に行く私を迎えにきたのだ。


「今行くわ!」


雨晴家もだいぶ大きな屋敷であるため、今の私の返事はおそらく玄関までは聞こえていないだろう。


分かっていても、なんとなく返事をしなくてはという気分だった。


荷物を全て持ち、駆け足で長く大きい階段を降りていく。


やがて、雨晴家ご自慢の大きく立派な扉が見えてくる。


ここが玄関だ。


私は深呼吸してから玄関の扉をグッと押して、外へ出る。


外へ出ると、強い日差しが私を照らした。


そして、視界に映ったのはひとりの少年と黒い車。


よくよくみると、その少年はツキだった。


それを見て声をかける。