幽霊姫は止まれない!

 それに女性であろうと男性であろうと関係なく、『自国から出ない』だけで問題ない気もする。結婚相手が嫁いで来れば済む話だからだ。
「各国共通の協定だから意見書なんかは出さないけど」
 ソードマスター自体は魔力を開花させ使いこなせれば身分に関係なくなれる。それでも数年にひとり出るか出ないかの確率ではあるが、それだけ人数が少ないのなら特別に爵位を与え、国に縛る方が効率よく感じた。

 俺自身は恋よりも国を取るが、それは王族として生まれたからだ。
(いや、もし国よりも特別な相手……それこそ唯一の運命だと思える相手と出会ったら話は変わるかもしれないが)
 そんな相手に出会える人なんて、この世に一握りしかいないだろう。皆ほどほどの相手と、妥協して結婚する方が多いはず。
 
 だが、もしもソードマスターがそんな相手に出会い、結婚相手の方が上で嫁いできて貰えない――なんてことになれば、駆け落ちを選ぶ者だって出てくるかもしれない。

 ソードマスターに駆け落ちなんてされれば当然追えない。結果、国は一個小隊にも比例する戦力を失うことになるのだ。