幽霊姫は止まれない!

(年の離れていたお母様と叔父さんはとても仲が良かったって聞いてるわ)

 兄も姉も、そして父も、母の命を犠牲にして生まれてきた私を責めることはしなかった。
 けれど、ノルベルト公爵からすれば、唯一の姉を殺した娘だ。どれほどの敵意を向けられるかはわからないが、それと同時に宰相家であれば、しかも王妃を輩出した家であれば私程度を今更取り込む必要はない。

 サイラスと行くならば、ある意味最も適したパーティーだろう。

「だが、そこは」
「大丈夫ですよ、お兄様。だって元々向こうが送ってきたんですから」
(まぁ、本当に私が来ると思ってるかはわからないけど)

 兄の心配する気持ちを理解しつつ、私はこの叔父からのパーティーの誘いを受けることにしたのだった。

 そしてあっという間にやって来たのはパーティーの当日。
 兄が用意してくれたのは、淡いピンクから濃い赤へとグラデーションになっているドレスだった。
 腰から下の切り替えしからルビーを散りばめたデザインが、シルエットはふんわりとしているのにどこか大人っぽさを演出している。