幽霊姫は止まれない!

 いつか貴方は私を忘れるために部屋のものを片付けるでしょう。だからあえて、一番最後に片付けられるだろう本に挟んでおきます。
 これは呪いよ、私のことを思い出す呪い。

 思い出した貴方にはどうか、自分がどれだけ愛されていたのかも思い出して欲しいわ。
 もし他に好きな人ができたなら、その時はきっと新しい貴方のヒロインの口づけで呪いは解けるでしょう。
 だからその日まで、私を貴方のヒロインでいさせてね。

 ずっとずっと愛しい人。
 どうか貴方が、幸せに時を過ごせますように。──メイル』」

 手紙を音読し終わった私は、再び四つ折りにしてエルフへと返す。
 彼はその手紙を胸に抱え、その場で泣き続けていた。