幽霊姫は止まれない!

 キッと私を睨みながらイェッタが指さすのは、企画として紙に図解したものだ。そこにはしっかり『等身大』と書いてある。

「読んだままよ。前回は答えが複数ある時に困ったもの、最初から二択にしてしまえば間違いはないでしょう? だから等身大パネルを用意したの」
「何も読んだままじゃありませんわ! 二択はいいんですの、前回は『生ハムサンドも好きだもん! これも正解だもん!』なんて駄々を捏ねられて正直面倒でしたし」
「過去は忘れなさい」
「過去というほど過去じゃないのよ。そうじゃなくて、何がどうして等身大パネルなの、正解なら地面、不正解な馬糞にダイブ、というのも意味がわかりませんわよッ」
「あら。安心して? このパネルはとても薄く作るから、令嬢の体当たりでも突き破れるわ」
「ど、う、し、てッ! 私が体当たりせねばなりませんのっ」
 バンバンと図解書を叩きながら怒りを露にするイェッタに首を傾げていると、オスキャルがわざとらしくため息を吐いた。

「馬糞はやめましょう、匂いが酷いです。あとそれ準備するの、俺とミック公爵令息ですよね? シンプルに嫌です」
「え、ボクも準備要員なの?」