「悔しい、まさか同点だったなんてー!」
「エヴァ様がそんなに俺の事に興味を持ってくださっていないだなんて、知っていましたが傷つきましたね」
「ぬむむ……」
どこかからかうようにそんなことを言うオスキャルへ、私はじとっとした視線を向けながら思わず眉をひそめる。
相変わらずの不敬な物言いね、なんて言い返してやりたかったのだが、残念ながら今回の結果は彼の言葉を事実だと裏付けるようだった。
(私の方が絶対オスキャルと一緒にいるのに)
確実に勝てると思って挑んだ勝負だったことも関係あるが、流石にこの結果は気落ちしてしまう。
だが知らなかったのだ。オスキャルが訓練の時はたまごサンドを好んで食べていることも、普段は第一ボタンまでしっかりと留めている首元を訓練中はほぼボタンも閉めずゆるゆるさせており、それなのに他を圧倒する能力を持っていることも。
(私は、何も知らなかったわ)
誰よりも近いつもりでいたが、本当にただの『つもり』だったという事実を突き付けられたのだ。
「……今度からは私の好物だけじゃなく、貴方の好物もリクエストなさい」
「え? それはえっと」
「エヴァ様がそんなに俺の事に興味を持ってくださっていないだなんて、知っていましたが傷つきましたね」
「ぬむむ……」
どこかからかうようにそんなことを言うオスキャルへ、私はじとっとした視線を向けながら思わず眉をひそめる。
相変わらずの不敬な物言いね、なんて言い返してやりたかったのだが、残念ながら今回の結果は彼の言葉を事実だと裏付けるようだった。
(私の方が絶対オスキャルと一緒にいるのに)
確実に勝てると思って挑んだ勝負だったことも関係あるが、流石にこの結果は気落ちしてしまう。
だが知らなかったのだ。オスキャルが訓練の時はたまごサンドを好んで食べていることも、普段は第一ボタンまでしっかりと留めている首元を訓練中はほぼボタンも閉めずゆるゆるさせており、それなのに他を圧倒する能力を持っていることも。
(私は、何も知らなかったわ)
誰よりも近いつもりでいたが、本当にただの『つもり』だったという事実を突き付けられたのだ。
「……今度からは私の好物だけじゃなく、貴方の好物もリクエストなさい」
「え? それはえっと」

