――忘れないで。
貴方は私が選んだ唯一よ。
◇◇◇
魔力、と呼ばれる力がある。
平民にはほぼなく、貴族ならば半々。王族ならば全員が持っているという、尊い力。
いわゆる物語の中で魔法と呼ばれるような超常的な奇跡こそ起こせないが、身体能力を向上させるなどができ、訓練し自在に操れるようになればそれなりに素晴らしい力である。特に魔力を自在に操れる騎士はソードマスターと呼ばれ、騎士爵も与えられる。騎士ならば誰もが目指すというソードマスターだが、ソードマスターになるには魔力を持っているだけではなく、かなり厳しい訓練をこなさなければならない。それでも魔力を自在に扱えるようになるのは極一部なのだが。
それゆえにソードマスターの称号を持つ騎士はこのリンディ王国の中でも十人ほどしかおらず、誰しもの憧れだった。
とは言え、魔力があるというだけで自身の血が尊いのだと証明されるので、たとえソードマスターになれなかったとしても、結婚相手に困るようなことはない。もちろん騎士じゃなくても、魔力がある人間はそれだけで引っ張りだこなのだ。
貴方は私が選んだ唯一よ。
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魔力、と呼ばれる力がある。
平民にはほぼなく、貴族ならば半々。王族ならば全員が持っているという、尊い力。
いわゆる物語の中で魔法と呼ばれるような超常的な奇跡こそ起こせないが、身体能力を向上させるなどができ、訓練し自在に操れるようになればそれなりに素晴らしい力である。特に魔力を自在に操れる騎士はソードマスターと呼ばれ、騎士爵も与えられる。騎士ならば誰もが目指すというソードマスターだが、ソードマスターになるには魔力を持っているだけではなく、かなり厳しい訓練をこなさなければならない。それでも魔力を自在に扱えるようになるのは極一部なのだが。
それゆえにソードマスターの称号を持つ騎士はこのリンディ王国の中でも十人ほどしかおらず、誰しもの憧れだった。
とは言え、魔力があるというだけで自身の血が尊いのだと証明されるので、たとえソードマスターになれなかったとしても、結婚相手に困るようなことはない。もちろん騎士じゃなくても、魔力がある人間はそれだけで引っ張りだこなのだ。

