八月十二日。
私達は何をやっているんだろうと絶望した。
起きて、いよいよ意識がはっきりした時には、
カーテンの隙間から細く見える空はオレンジ色だった。
「嘘やろ…」
見渡した景色は見慣れたリビング。
全身の骨が抜けてしまったみたいに
重力に逆らう気なんて一切ないくらい、きっちゃんはソファに沈み込むように眠っている。
時計の針は六時四十分をちょっと過ぎたところ。
十一日の十八時前…なわけがない。
私達が昨日、フェリーに乗ってまた長崎港に戻ってきた時には十六時になろうとしていて、
それからファミレスでダラダラと過ごしたんだった。
帰りは琴音ママが迎えに来てくれて、
私ときっちゃんのことも送り届けてくれた。
その時はすでに二十時になろうとしていたんだから。
つまり、私ときっちゃんは有酸素運動…って言っても
私は海には入っていないんだけど。
それで疲れきった体で、丸一日かけて惰眠を貪っていたことになる。
きっちゃんのことが何一つ解決していないのに、
このタイムロスは痛過ぎる。
私達は何をやっているんだろうと絶望した。
起きて、いよいよ意識がはっきりした時には、
カーテンの隙間から細く見える空はオレンジ色だった。
「嘘やろ…」
見渡した景色は見慣れたリビング。
全身の骨が抜けてしまったみたいに
重力に逆らう気なんて一切ないくらい、きっちゃんはソファに沈み込むように眠っている。
時計の針は六時四十分をちょっと過ぎたところ。
十一日の十八時前…なわけがない。
私達が昨日、フェリーに乗ってまた長崎港に戻ってきた時には十六時になろうとしていて、
それからファミレスでダラダラと過ごしたんだった。
帰りは琴音ママが迎えに来てくれて、
私ときっちゃんのことも送り届けてくれた。
その時はすでに二十時になろうとしていたんだから。
つまり、私ときっちゃんは有酸素運動…って言っても
私は海には入っていないんだけど。
それで疲れきった体で、丸一日かけて惰眠を貪っていたことになる。
きっちゃんのことが何一つ解決していないのに、
このタイムロスは痛過ぎる。



