「きっちゃんはね、かのちゃんとも繋がっとったとばい。八十年前やけん、かのちゃんはまだ五歳とかじゃなかかな」
「えっ。じゃあ、おばあ…」
言いかけた琴音が、私の視線に気がついて言葉を止めた。
琴音、ごめん。きっちゃんにはまだ″みい子の孫″だってこと、黙っていたいんだ。
「かの子さんには会ったとね?」
「昨日ね。気づくわけなかとけどさ。他にも知り合いがおるかもしれん。でも聞くわけにはいかんやろ。私達だけでどげんかせんば…」
「二人は好いとる同士ね?」
「…え?」
きっちゃんのことを真面目に話していたのに、
そのきっちゃんが水を差すように遮った。
「きっちゃん?なんば言いよっと?」
「違うとや?」
「違くはなかけど…ねぇ?」
琴音が気まずそうにサコソウを見る。
私と琴音は戸惑っているのに、サコソウはさすがだった。
あの、誰にでも信頼されるような笑顔でカラッと笑って、きっちゃんの肩にガシッと腕を回した。
「えっ。じゃあ、おばあ…」
言いかけた琴音が、私の視線に気がついて言葉を止めた。
琴音、ごめん。きっちゃんにはまだ″みい子の孫″だってこと、黙っていたいんだ。
「かの子さんには会ったとね?」
「昨日ね。気づくわけなかとけどさ。他にも知り合いがおるかもしれん。でも聞くわけにはいかんやろ。私達だけでどげんかせんば…」
「二人は好いとる同士ね?」
「…え?」
きっちゃんのことを真面目に話していたのに、
そのきっちゃんが水を差すように遮った。
「きっちゃん?なんば言いよっと?」
「違うとや?」
「違くはなかけど…ねぇ?」
琴音が気まずそうにサコソウを見る。
私と琴音は戸惑っているのに、サコソウはさすがだった。
あの、誰にでも信頼されるような笑顔でカラッと笑って、きっちゃんの肩にガシッと腕を回した。



