空に還る。

琴音にきっちゃんとの一部始終を話した。
最初は当然、半信半疑、「まさかーっ!」って感じの反応だったのに
話が進むにつれて「うん、うん…そんな…」って、
琴音の反応も信ぴょう性の高いものになっていった。

「話だけじゃあんま伝わらんと思う。今度うちに来てくれん?」

「正直…そりゃそがんこと起こるとか思えんよ。でも、あんずが意味不明な嘘つく理由もなかたい。そん子に会わせてくれると?」

「うん。会ってほしい。で、一緒にどうすればよかか考えてくれん?」

「分かった。明日は?」

「明日!?そげん早速…」

「やっぱ急過ぎて迷惑?」

「いや、嬉しかと。琴音が真剣に考えてくれて」

「はぁ?当たり前やろ。あんずば信じんで誰ば信じっと」

「サコソウやろ?」

「うっさい」

「あはは。ごめん。ありがとうね」

「あ、そうだ。サコソウも一緒によか?」

「うちはデートスポットじゃなかっちゃけど?」

「もー。サコソウさ、そういう話、好きっさ」

「ふーん。サコソウがよかならよかけど」

「じゃあ昼過ぎくらいに行くけん」

「バスあっかな」

「ママに送ってもらう」

「分かった。じゃあ待っとくけん」