空に還る。

「そうやね。そん為に私達は四日間ば過ごしたっちゃけん」

「四日なんてあっという間やね」

「ね。一日一日、あげん長かったとに。はよ私の全部、さっさと終われって願っとったとに。きっちゃんが来てからの四日間、あっという間やったばい」

「僕も…あんずの隣やったけん…」

だんだん小さくなっていくきっちゃんの声。
ベッドから身を乗り出してきっちゃんの顔を覗いたら、
あれだけ喋っていたくせに、もうスースーと寝息を立てている。

空襲警報に怯えなくていい夜。

きっちゃん、どうか憶えていてね。
世界にはこんなにも静かで、安心に満ちた夜が溢れることを。

私の身体(からだ)にも睡魔がやってきて、
ボヤける頭で考えていた。

明日、また朝がやってきたらきっちゃんに伝えよう。

もう、お別れなんだって。

だけどきっと大丈夫だって。

私達はきっと必ずまた出逢える。
きっと…。