この恋は妄想じゃありません

瀬名くんと普通に話せません

「うーん、どうしよう」



「スピカ」内の人気小説の順位が落ちている。



原因は明確、新しい小説の更新が出来ていないから。



テストが終わって、思う存分小説をかける状態になった。



テストは無事に終わって、夏川くんに教えてもらった数学もいつもよりよく出来た。



だけど、あの勉強会のあと何をするにも瀬名くんの顔が浮かんでしまって勉強が手につかなかった。



「瀬名くんのばか」



あんなこと言われたら意識しないなんて無理。



テストは終わったし、瀬名くんに最近会ってないのにふとした瞬間思い出してしまう。



特に、小説を書いている時。



ヒーローにきゅんとするセリフを言わせようと何がいいか考えている時。



どうしても瀬名くんの顔が脳裏に浮かんで離れない。



なんなんだろう、この気持ちは。



「あーこれじゃあ小説書けないよ」



そんなわけで私は悩んでいた。



瀬名くんの妹が私のファンって知って、小説を書くモチベーションが上がったっていうのに。



学校でも疲れた表情をしてしまっているのが自分でもわかる。