この恋は妄想じゃありません

「あれ、生徒会長だ。何してんの?」



店員さんの髪はプリンと同じ色をしていた。



「せ、瀬名くん?」



バイトしてるってさっき言ってたけどここでバイトしてるなんて1ミリも考えなかった。



なんか勝手にカラオケの店員とかもっとザワザワした場所でバイトしてそうって思ってたから。



ま、まさか瀬名くんのバイト先がこんな閑静な場所にあるファミレスなんて!



慌ててパソコンを閉じたけど瀬名くんがパソコンの画面を見るのの方が少し早かったみたいだ。



「それってスピカ?」



し、しかもなんで恋愛小説サイトの名前すぐ分かったの?



「瀬名くんは、バイト…?」



とにかく、話題を逸らす、私の話題をさせない。



ここまで来たら対処方法はそれくらいしか思いつかないので私は全力でそうすることにした。



「うんいいでしょ。ここ同じ高校の人ほとんど来ないし」



よし、いい感じ。



話題を変えたら瀬名くんはそっちに乗っかってくれたみたいだ。