この恋は妄想じゃありません

その日は秋なのに夏のように暑くて頭上から太陽が容赦なく照り付けていた。



給食もあんま食べてなかったし親の作った夜ご飯はいらないと言っていたので何日も栄養のある食事をとっていない。



さらにその日は水を持っていき忘れた。



そんな要因が積み重なって俺は帰り道、



「バタッ」



と勢いよく倒れてしまったのである。



あーくらくらする、頭が重い。



スマホはあいにく家だし、この道は通行人が少ないから助けてくれる人なんていないだろう。



そう思って「終わった」と絶望していた時だった。



「大丈夫ですか?」



一人の女子が俺を見つけて駆け寄ってきた。



紺色のリボン、ラインの入ったスカート。



うちの中学の制服じゃない。