この恋は妄想じゃありません

「けがでもしたらどうするの?」


「プロになれるのはほんの一握りなんだぞ」



両親が口をそろえて反対してきたから俺は理解できなくて外にとび出した。



そしてその出来事をきっかけに俺は不良グループに入った。



グループの仲間たちは高校進学なんてしないやつとか、適当に通信制に行くとかいうやつで悠長に過ごしている。



そんな奴らとかかわって約一か月がたっていた。



俺は仲間たちと違って高校に行かない選択肢はないからちゃんと進路を決めなきゃいけない。



中三の秋、俺はちゃんと勉強している人を見て劣等感とまだ進路が決まらないことへの焦りでどうにかなってしまいそうだった。



自分でちゃんとしなきゃいけないって頭ではわかってんのに夜遅くまで地元のヤンキーとつるんでこっそり家に帰る日々。



ふとした拍子に俺は俺が壊れてしまうんじゃないかって怖かった。



でもそんな不安に押しつぶされそうな毎日の中である日、人生が変わる出来事は起こった。