この恋は妄想じゃありません

このタイミングで私たちを合わせるなんて神様はどんだけ優しくないんだろうと思った。



見なかったふりをして、通り過ぎようと思った時だった。



「莉紗先輩、今日遊園地行きませんか?」



他人行儀に敬語で思いもよらぬことを口にする。



「遊園地?」


「うん、3時半下駄箱集合ね」



行くか行かないかまだ言ってないのに…。



今日は何も予定ないからいいけど、なんでそんな急に。



あの日からずっとそっけなかったくせに。



色んな感情から溢れ出そうになる涙をぐっとこらえ、次の授業を受けた。