この恋は妄想じゃありません

だけど逆にほめすぎてもお世辞に聞こえるからダメ。



中学でのことから私はいろんなことを学んだ。



上手に他人と付き合っていくためには多少無理をしなきゃいけない。



心菜ちゃんが嫌いなわけじゃないしむしろ好きだけど私はまだ心菜ちゃんに素をさらけ出せずにいた。



恋愛小説を書いてることを言ってそれを肯定してくれたらどんなにいいか。



だけどやっぱり悲しい過去がある以上それはできない。




「あ!そういえば莉紗。今年の生徒会、超イケメン入ったね」



急に思い出したように話すからからびっくりしてしまう。



やっぱり心菜ちゃんは自由だ。



あまり他人が自分のころをどう思っているかは気にしていないように見えるからたまにうらやましくなってしまう。



「あーあの金髪の子ね」



その子の存在は私も知っていた。



だって入学式の日、誰より目立っていたから。