「めぐ?着いたぞ」
弦に肩を揺すられて、めぐはハッと目を覚ます。
「ごめん!私、寝てた?」
「ああ、スヤスヤとお眠りでしたよ」
「ほんとにごめんね」
「いいよ。ほら、降りよう」
車を降りためぐは、目に飛び込んできた景色に驚いて目を見開く。
「わあ、すごい!」
キラキラ輝く街と海が眼下に見下ろせ、満天の星もすぐ近くに感じられた。
「私、おとぎの国に来ちゃった?それともタイムスリップ?」
ポツリと呟くと、弦が笑い出す。
「ははっ、残念ながら現実の日本ですけど?」
「でもここ、静かだし森の中にいるみたいだね」
「ああ、けっこう穴場だろ?車でしか来られないんだ。山の中腹にある隠れ家レストラン」
弦の視線を追うと、別荘のような洒落た建物が見えた。
「あれがレストラン?」
「そう。ほら、行こう」
「うん」
めぐはドキドキわくわくしながら、弦と一緒に入り口に向かう。
すると中からブラックスーツの男性スタッフがにこやかに扉を開けた。
「いらっしゃいませ、ようこそお越しくださいました」
「こんばんは。予約した氷室です」
「氷室様ですね、お待ちしておりました。お席にご案内いたします」
二人は景色がよく見える窓際のテーブルに案内された。
他のテーブルとの間もゆったりしていて、間接照明の落ち着いた雰囲気の店内にめぐはうっとりする。
「素敵なレストランだね。やっぱり別世界じゃないの?」
「まだ言ってる。寝ぼけてんのか?めぐ」
「うん、そうかも。夢なら覚めないで」
「夢の中じゃ、腹も膨れないぞ?」
「それは困る!」
「はいはい、たんとお上がり。ここ、メニューはその日のお任せコースだけなんだ」
「そうなの?楽しみ!」
アルコールメニューを渡されるが、めぐは弦と同じノンアルコールワインにした。
「いいのか?めぐは普通に飲んだら?」
「ううん、すでにこの雰囲気に酔いしれてるから、やめておく」
「そんなに気に入った?ここ」
「うん!景色も綺麗だし、落ち着いた雰囲気でもう胸がいっぱい。あ、お腹は減ってるよ?」
「分かってますよ。じゃあ、乾杯するか」
二人はワイングラスを手にする。
「めぐ、誕生日おめでとう!」
「ありがとう、氷室くん。いつもお世話になってます」
「こちらこそ」
微笑み合ってグラスを掲げた。
弦に肩を揺すられて、めぐはハッと目を覚ます。
「ごめん!私、寝てた?」
「ああ、スヤスヤとお眠りでしたよ」
「ほんとにごめんね」
「いいよ。ほら、降りよう」
車を降りためぐは、目に飛び込んできた景色に驚いて目を見開く。
「わあ、すごい!」
キラキラ輝く街と海が眼下に見下ろせ、満天の星もすぐ近くに感じられた。
「私、おとぎの国に来ちゃった?それともタイムスリップ?」
ポツリと呟くと、弦が笑い出す。
「ははっ、残念ながら現実の日本ですけど?」
「でもここ、静かだし森の中にいるみたいだね」
「ああ、けっこう穴場だろ?車でしか来られないんだ。山の中腹にある隠れ家レストラン」
弦の視線を追うと、別荘のような洒落た建物が見えた。
「あれがレストラン?」
「そう。ほら、行こう」
「うん」
めぐはドキドキわくわくしながら、弦と一緒に入り口に向かう。
すると中からブラックスーツの男性スタッフがにこやかに扉を開けた。
「いらっしゃいませ、ようこそお越しくださいました」
「こんばんは。予約した氷室です」
「氷室様ですね、お待ちしておりました。お席にご案内いたします」
二人は景色がよく見える窓際のテーブルに案内された。
他のテーブルとの間もゆったりしていて、間接照明の落ち着いた雰囲気の店内にめぐはうっとりする。
「素敵なレストランだね。やっぱり別世界じゃないの?」
「まだ言ってる。寝ぼけてんのか?めぐ」
「うん、そうかも。夢なら覚めないで」
「夢の中じゃ、腹も膨れないぞ?」
「それは困る!」
「はいはい、たんとお上がり。ここ、メニューはその日のお任せコースだけなんだ」
「そうなの?楽しみ!」
アルコールメニューを渡されるが、めぐは弦と同じノンアルコールワインにした。
「いいのか?めぐは普通に飲んだら?」
「ううん、すでにこの雰囲気に酔いしれてるから、やめておく」
「そんなに気に入った?ここ」
「うん!景色も綺麗だし、落ち着いた雰囲気でもう胸がいっぱい。あ、お腹は減ってるよ?」
「分かってますよ。じゃあ、乾杯するか」
二人はワイングラスを手にする。
「めぐ、誕生日おめでとう!」
「ありがとう、氷室くん。いつもお世話になってます」
「こちらこそ」
微笑み合ってグラスを掲げた。



