「お帰り、めぐ」
「ただいま」
めぐが部屋に戻ると、待っていた弦がドアを開けて中へと促す。
「食事、届いてるぞ。食べよう」
「うん。美味しそう!クリスマスのごちそうだね」
「ああ。特別なコース料理だって」
テーブルには、チキンやローストビーフ、スモークサーモンの前菜にサラダ、スープにパンがズラリと並べられていた。
「こんなにたくさん、豪華だね」
「めぐには足りないか?」
「もう!私のことどれだけ大食いだと思ってるの?」
「間違ってないだろ?ケーキもあるけど、どうする?」
「やったー!食べる」
ははっ!と弦は楽しそうに笑う。
「じゃあワインで乾杯な」
「うん」
向かい合って座り、メリークリスマス!とグラスを掲げた。
「美味しいね。なんだか本当に夢みたい」
料理を食べながら、はにかんだ笑みでめぐが呟く。
「ショーが終わったあとは、あんなに不安で心細かったのに」
弦は食事の手を止めてめぐを見つめた。
「めぐ。あのアナウンサーの女性とは、行く方向が同じだっただけだ。それにちゃんと断ったよ。俺には好きな人がいる、振り向かせるのに必死で他の人のことなんて微塵も考えられないって」
めぐは嬉しい反面ちょっと気にかかる。
「ってことは、告白されたの?あの人に」
「そうだけど。でもそれはめぐもだろ?長谷部さんに」
「あ、うん。だけどさっき断ったよ」
「分かってる。めぐ、俺達の友達同盟は解消だ。今夜からは正真正銘、本物の恋人同盟な」
「うん!これからもよろしくね」
「ああ。俺は二度とめぐを離さない。遠回りした分、これからはずっと一緒だ」
「ありがとう。私もこれからはちゃんと素直な気持ちを伝えるね。本当はずっとずっと寂しかったの。このネックレスも、氷室くんとの絆も失って」
めぐ……と弦は言葉に詰まる。
「私、もう絶対に離れたくない。いつまでも一緒にいる。氷室くんとの『信じ合う心』を大切にしながら」
「そうだな。俺達は離れた時の辛さを知っている。だから今、こんなにも幸せなんだ。めぐがそばにいてくれることが奇跡のように感じる。俺はめぐに感謝して、必ずめぐを幸せにしてみせるから」
「うん!私も氷室くんを幸せにしたい」
「めぐ……」
もう何度目だろう、今夜めぐがこうして笑いかけてくれるのは。
何度見ても心が切なく痛み、愛しさで胸がいっぱいになる。
めぐの輝くような笑顔をずっとこの手で守っていこう。
弦はそう固く心に誓った。
「ただいま」
めぐが部屋に戻ると、待っていた弦がドアを開けて中へと促す。
「食事、届いてるぞ。食べよう」
「うん。美味しそう!クリスマスのごちそうだね」
「ああ。特別なコース料理だって」
テーブルには、チキンやローストビーフ、スモークサーモンの前菜にサラダ、スープにパンがズラリと並べられていた。
「こんなにたくさん、豪華だね」
「めぐには足りないか?」
「もう!私のことどれだけ大食いだと思ってるの?」
「間違ってないだろ?ケーキもあるけど、どうする?」
「やったー!食べる」
ははっ!と弦は楽しそうに笑う。
「じゃあワインで乾杯な」
「うん」
向かい合って座り、メリークリスマス!とグラスを掲げた。
「美味しいね。なんだか本当に夢みたい」
料理を食べながら、はにかんだ笑みでめぐが呟く。
「ショーが終わったあとは、あんなに不安で心細かったのに」
弦は食事の手を止めてめぐを見つめた。
「めぐ。あのアナウンサーの女性とは、行く方向が同じだっただけだ。それにちゃんと断ったよ。俺には好きな人がいる、振り向かせるのに必死で他の人のことなんて微塵も考えられないって」
めぐは嬉しい反面ちょっと気にかかる。
「ってことは、告白されたの?あの人に」
「そうだけど。でもそれはめぐもだろ?長谷部さんに」
「あ、うん。だけどさっき断ったよ」
「分かってる。めぐ、俺達の友達同盟は解消だ。今夜からは正真正銘、本物の恋人同盟な」
「うん!これからもよろしくね」
「ああ。俺は二度とめぐを離さない。遠回りした分、これからはずっと一緒だ」
「ありがとう。私もこれからはちゃんと素直な気持ちを伝えるね。本当はずっとずっと寂しかったの。このネックレスも、氷室くんとの絆も失って」
めぐ……と弦は言葉に詰まる。
「私、もう絶対に離れたくない。いつまでも一緒にいる。氷室くんとの『信じ合う心』を大切にしながら」
「そうだな。俺達は離れた時の辛さを知っている。だから今、こんなにも幸せなんだ。めぐがそばにいてくれることが奇跡のように感じる。俺はめぐに感謝して、必ずめぐを幸せにしてみせるから」
「うん!私も氷室くんを幸せにしたい」
「めぐ……」
もう何度目だろう、今夜めぐがこうして笑いかけてくれるのは。
何度見ても心が切なく痛み、愛しさで胸がいっぱいになる。
めぐの輝くような笑顔をずっとこの手で守っていこう。
弦はそう固く心に誓った。



