「実は、桃瀬さんと中庭で花を育て始めてから家でも育ててたんだ。ひまわり、一番好きな花って言ってたよね。ブーケにしてみたんだ」

「嬉しい!ありがとう!」

花音がひまわりのブーケを受け取ると、蒼の顔はまるでリンゴのように真っ赤になっていた。熱でもあるのかと花音は心配になる。

「し、白銀くん!顔真っ赤だよ。熱中症?」

「違うんだ!緊張してて……。女の子に渡すなんて初めてだから」

蒼は深呼吸を繰り返した後、花音を真っ直ぐに見つめた。花音の胸が締め付けられる感覚を覚える。

「ひまわりの花言葉、知ってるよね?俺の気持ちを受け取ってくれませんか?」

今度は、花音の顔が赤くなる番だった。







ひまわりの花言葉「あなただけを見つめる」「愛慕」