「いやいや、これには深ーい事情があってね……」


と、前日の朝の出来事を話す私とカナ爺を、祖母はニコニコと見守っていた。


「で、成人するまで秀を預かることにしたから!」


と宣言した私に向かって、祖母は言った。


「ところで、その子の成人は20年後であっているのかしら?」


私はカナ爺を見た。

カナ爺もこっちを見ている。


「どうなの?カナ爺」


「普通は1年ぐらいで大人になる。

しかし、カラスのやつらが何年くらいのつもりで『成人するまで』と言ったのかはカラスにしかわからんからのう」


「じゃあ呼ぼう」