「ありがとう。それ買っておいたの忘れてたよ。」
私が靴に貼る滑り止めシールを店頭に並べると、店長がそう言って来る。この滑り止めシールは靴底に貼ると、雪の日でも滑らないと言う便利グッズだ。
「いえ。私も買って帰ろうと思って…。」
きっと今朝は、道路が渋滞でバスもタクシーもつかまらないだろう。自転車なんてもっての外だ。家まで歩いて帰るしか無い。
「週末で良かったな…。この感じだと明日は電車も運休かもしれない。」
店内から空を見上げて店長が言う。
退勤まであと30分…。
そのタイミングで店内の電話が鳴る。
ああ…もしかして…。
頭に不安がよぎる中、店長は舌打ちしてバックヤードに戻って行った。しばらくして戻って来た店長が、申し訳なさそうに私に言う。
「ごめん。ここちゃん…1時間延長出来るかな?」
嫌な予感は的中して、もれなく1時間の延長戦に入る。
「…大丈夫ですよ。」
『悪いね』と、手でごめんという素振りをして、店長はバックヤードに戻って行く。
きっと、雪で来れなくなったバイトの代わりを探して、いろいろなところに電話をかけてる筈だ。
私はどうせ帰ったって、誰かが待ってる訳でも無いし、この先の予定がある訳でも無いから…良いけど…。
帰りたかったな…と、空を見上げてため息を吐く。
私が靴に貼る滑り止めシールを店頭に並べると、店長がそう言って来る。この滑り止めシールは靴底に貼ると、雪の日でも滑らないと言う便利グッズだ。
「いえ。私も買って帰ろうと思って…。」
きっと今朝は、道路が渋滞でバスもタクシーもつかまらないだろう。自転車なんてもっての外だ。家まで歩いて帰るしか無い。
「週末で良かったな…。この感じだと明日は電車も運休かもしれない。」
店内から空を見上げて店長が言う。
退勤まであと30分…。
そのタイミングで店内の電話が鳴る。
ああ…もしかして…。
頭に不安がよぎる中、店長は舌打ちしてバックヤードに戻って行った。しばらくして戻って来た店長が、申し訳なさそうに私に言う。
「ごめん。ここちゃん…1時間延長出来るかな?」
嫌な予感は的中して、もれなく1時間の延長戦に入る。
「…大丈夫ですよ。」
『悪いね』と、手でごめんという素振りをして、店長はバックヤードに戻って行く。
きっと、雪で来れなくなったバイトの代わりを探して、いろいろなところに電話をかけてる筈だ。
私はどうせ帰ったって、誰かが待ってる訳でも無いし、この先の予定がある訳でも無いから…良いけど…。
帰りたかったな…と、空を見上げてため息を吐く。



