三池家でのお茶会の翌朝。


この日もいつものように、私は彗くんと一緒に登校。


「ちょっと、羽生さん!」


私が教室に行くと、いきなりクラスの女の子に声をかけられた。


彼女の名前は、伊集院(いじゅういん)さん。彗くんと同じく、大財閥のお嬢様だ。


明るい茶髪をふんわりと巻いていて、目鼻立ちの整った可愛い子。


いつもクラスの中心にいる伊集院さんとは、ほとんど話したことがないけど……何の用だろう?


「あなた、昨日三池財閥のお茶会に参加していたでしょう?」


突然そんなことを言われて、心臓がビクッと跳ねた。


「ねぇ、羽生さん。一体どういうこと?」

「どういうこと、というと?」

「あなた、三池財閥の御曹司の方とお付き合いされてるんでしょう?」


え!?