わ、私!?
まさかの指名に、私だけでなく周りの女の子たちも目を見開いている。
「僕に協力して欲しい」
蓮くんの手にあるカードには、『白色のハチマキをつけた女子』と書いてあった。
白色のハチマキをつけた女子なら、何も私じゃなくても……一瞬、そう思ったけど。
蓮くんが、せっかく私に声をかけてくれたんだし。私で役に立てるのなら……。
そう思い、私が蓮くんの手を取りかけたそのとき。
息を切らせた彗くんが、応援席の前まで来て。
「菜乃花!」
私の名前を、大声で呼んだ。
「菜乃花、俺と一緒に来て!」
彗くんの大きな手が、差し伸べられる。
「ちょっと、彗。僕が先に、菜乃花ちゃんに頼んでるんだけど?」
蓮くんが彗くんを、軽く睨む。
ど、どうしよう。
蓮くんと彗くんの二人から、手を差し伸べられるなんて……。
私は、どっちの手を取ったら良いんだろう。



