あれ? どうしたんだろう、彗くん……。
もしかして、難しいお題を引いちゃったのかな?
高級時計とか、きれいな女性……とか。
私がヒヤヒヤしていると、お題のカードを手にした彗くんがようやく走り出す。
それを見てホッとした途端、周囲がザワザワし始める。
「きゃあ。蓮くんがこっち来るよ」
どうやら蓮くんが、私たちのクラスの応援席に向かって来るみたい。
隣のクラスで青チームの蓮くんが、わざわざ白チームの応援席に来るなんて。
一体どんなお題を引いたんだろう?
「速水くん、何のお題引いたのー?」
「教えてー?」
他の女の子たちは蓮くんが口を開くのを、身を乗り出して待っている。
蓮くんは白チームの応援席までやって来ると、私の前で足を止めた。
「菜乃花ちゃん、僕と一緒に走って!」
「……へっ?」



