隠れ御曹司は、最強女子を溺愛したい



「ありがとう、羽生さん。本当にありがとう!」


お守りが見つかったことを私が速水くんに伝えると、彼にものすごく感謝された。


「このお守りが無事に見つかったってことは、これからもバスケを続けなさいっていうことじゃないかな? きっと天国の彗くんのお兄さんが、速水くんにそう言ってくれてる気がする」

「そうなのかな?」

「ああ、俺もそう思う。きっと兄貴が、蓮に頑張れって言ってくれてるんだよ」


彗くんが、速水くんの背中をポンと優しく叩く。


「そっか……」


お守りを見つめながら、速水くんが微笑む。


「僕、できれば高校まではバスケを続けたいから。勉強も部活も両方頑張りたいってこと、父さんに話してみるよ」

「うん。そうだ。お守り、速水くんに返すね」


持ったままだったお守りを速水くんに渡すとき、私の手が速水くんの手に軽く当たってしまった。


「羽生さんの手、冷たくなってるね」


……あ。夕方になって、少し冷えてきたからかな?


「僕が温めてあげる」


速水くんに包みこむように手を握られて、心臓が波打つ。