「そんな……諦めたらダメだよ」
もう良いと言いながらも、悲しそうに笑う速水くんを見て、私は思わず声をあげた。
「速水くんと出会って、間もない私が言うのは変かもしれないけど。速水くんはバスケ部のエースになるくらい、今までバスケを一生懸命頑張ってきたんだよね? だったら……まだ諦めるのは早いよ」
「ああ。菜乃花の言うとおり、諦めるのはまだ早いぞ、蓮。諦めるのは、図書室を確認したあとでも遅くない」
彗くんが、図書室の扉をガラガラと開ける。
「すいません。友人が落とし物をしたみたいで、探しても良いですか?」
図書室の司書の女性に声をかけて、私たちは捜索を再開。
そして……。
「あっ、あったー!」
私は、図書室の自習スペースの椅子の下に、紺色のお守りが落ちているのを発見した。



