隠れ御曹司は、最強女子を溺愛したい



* *


「バッグを取り戻してくれて、どうもありがとう」


その後、ひったくり犯は駆けつけた警察官に捕らえられ、私は被害に遭った女性に深々と頭を下げられた。


「いえいえ。無事で良かったです」

「本当にありがとうございました」


私にペコッともう一度お辞儀すると、女性は歩いていった。


さて。無事に解決したし、本屋さんに行こうかな。


そう思い、私が歩き出したとき。


「へー。羽生さんって、強いんだね」


後ろから聞いたことのある声がして、私は足を止めた。


こ、この声は……。


何となく嫌な予感がして恐る恐る後ろを振り返ると、クラスメイトの宇山くんが立っていた。