隠れ御曹司は、最強女子を溺愛したい



「へえ。すごく、素敵な名前だね」


彗くんから初めて名前の由来を聞いた私は、感嘆の声をもらす。


彗くんの名前の由来も、私と一緒で花からなんだ。


そんな小さな共通点ですら、嬉しく思ってしまう。


私たちは今、パーティーを抜け出して、二人でホテルのお庭を歩いている。


『せっかく両想いになったんだから。菜乃花と二人で過ごしたい』って、彗くんに言われたんだよね。


「菜乃花、足は大丈夫?」

「うん、平気だよ」


慣れないヒールを履いているからか、私を気づかって、ゆっくりと歩いてくれる彗くん……優しいな。


ドレスのスカートの裾が、ふわりと吹いた風に揺れる。


「ねえ、菜乃花」

「なに?」


手を繋いで隣を歩く彗くんが、私をじっと見つめてくる。


「……好きだよ」

「きゅ、急にどうしたの?」


彗くんのストレートな言葉に、頬が火照っていく。


「今、伝えたくなったから」


彗くんの顔が近づき、彼の唇が私のおでこにチュッと軽く触れた。


「す、彗くん!?」

「ちなみに、さっきのパーティーでの言葉は、嘘じゃないから」

「え?」